ヒノキ香る階段

9月に入った現場です。ようやく少し涼しくなってきました。
これは階段の踊り場部分を大工さんが作っている最中。
ヒノキの厚板を自然接着剤でつないで、大きな面材にしました。
階段下の収納やトイレが少しでも広く使えるようにと、作りを工夫してくれています。

「ヒノキの香りが気持ちいいわね~」と建て主さんもうれしそう。
素材はヒノキでも、表面にウレタン塗装してしまうと香り成分は出なくなり、ヒノキの持つアロマ効果も湿度の調整効果もなくなります。

新築で一度ウレタン塗装してしまうと、部分的に膜が剥げてしまい、とても汚いことになります。剥がしてくれないかと相談を受けることもありますが、きれいに取り除くために有害な溶剤を使わなくてはならず、これでは本末転倒なので、おすすめしません。

ヒノキのような素材はできれば何も塗らず、使っていくうちに自然に出てくる艶を楽しみたいものです。汚れを防ぎたいなら、蜜蝋ワックスなどの自然のものを使うと膜を作らないので、木の呼吸を損なわず、肌触りもよい状態を長く保てます。
自然素材には自然素材がやっぱり相性がいいみたいです。