草屋根の家、15年後。

1階の屋根に土を載せて、セダムやマツバギクを植え込んだ「草屋根の家」。15年後の様子です。

新築した当時、屋根緑化で使われていたのは2,3種類のセダムや芝だったのですが、セダム専門農家さんを探して、屋根の乾燥したところでも育ちそうな24種を送ってもらいました。
「その場所にあったものが生き残るはず」という方針で、建て主さんも「実験」を快く引き受けてくれました。
オオマルバ、タイトゴメ、斑入りキリンソウ、ミセバヤ、オノマンネン、デロスパルマ、などなど。
植えたばかりはポツポツとまばらな感じでした。それでも自分たちで植えたせいか、1つ1つがとってもかわいい!と感動したものでした。

新築当時

2年後。

2年後

環境の変化のなかで、花が咲いて枯れてしまったのもあるし、元気にすくすく育っている品種もありました。建て主さんが雨水タンクに溜めた水をせっせと撒いてくれたおかげで、過酷な屋根の上にもかかわらず、いい感じに育ってきました。空いたスペースに新しい苗を植えてみたりと楽しんで手を入れてくれています。
この家の草屋根は2つのことを考えて作りました。1つは屋根の下の部屋が暑くなるのを防ぐこと、もう1つは建て主さんが2階に行くことが楽しくなること。年齢を重ねても2階で寝起きしたいというご希望があったので、2階に行くのが楽しくなるといいなと思ったのでした。