緑の借景の家

公園に面した立地を活かして、借景を愉しむ家をテーマに設計しました。

最近ほとんどの木造は、柱や梁を組む加工を機械が行っていますが、
本来は木一本一本の性質が違うため、技術のある大工が吟味して加工する「手刻み」が理想的なのですが、時間と手間がかかるため、手刻みをする機会も少なくなり、技術の継承が難しくなっています。
この家は施主さんの深いご理解を得て、手刻みをさせてもらいました。

リビングだけでなく、2階の和室からも借景の木々が眺められるよう、
窓を配置しました。

リビングと2階のホールをつなぐ「無双窓」は、開閉することで夏の通風を確保したり、冬は冷気が降りてこないように、季節の変化に合わせた空気の流れを作り出します。

玄関の脇に小さいながらもウォークインクロゼットを確保して、
気持ちよく出入りできる玄関に。
また、玄関を広々と見せるよう、階段への抜けや、ちょっとしたギャラリースペースも設けました。