ウチのリノベ【屋根の断熱】

屋根の下地は隙間だらけ

屋根の下地は板が張られています。野地板といいますが、現代は合板が主流。
ウチは昭和の家なので、昔ながらの杉板で、板と板の間には隙間がたくさん空いてます。
野地板に隙間が空いているのは、大工さんがケチったのではなくて(笑)、雨漏りしても隙間があることで乾きやすくするという狙いがあったのかなと思います。今の気密性重視の家づくりとは真逆ですが、日本の湿度の高い風土に逆らわない考え方だなあと思います。

隙間のおかげか、野地板は全く問題なかったので、このまま活かして断熱性をアップすることにしました。

セルフリノベでも安全に扱える断熱材

屋根に断熱材を入れたところです。
羊毛、コルク、セルロースファイバーなど自然素材ベースの断熱材はいくつかあれど、セルフで気軽に扱えるものは限られます。
特にグラスウールやロックウールなどはガラスや鉱物の繊維が舞い飛ぶので、目に入ったり吸い込まないようにしなくてはなりません。私は皮膚にくっついてチクチクするのがとても嫌なので、コストは最安だけれど、セルフの方にはおすすめしません。
ウチのリノベではコストもお手頃で施工も気持ちよくできるリサイクルペットボトルの断熱材をつかいました。簡単にいうとポリ綿のお布団と同じ素材なので、触ってもチクチクしません。
「自然素材じゃないよね?」確かに。使う理由は主につ3つです。

1環境問題になっているマイクロプラスチックや廃プラスチックを減らせる。
使い捨てられたペットボトルを中国に資源として輸出していた日本や先進国。でも環境汚染のため、中国が受け入れを取り止めたことであふれた廃プラスチックは東南アジアの国々へ輸出されています。
これらが海に流れ出す「マイクロプラスチック」の問題につながることに。
2シンプルな造りのため、リサイクルするときに使われるエネルギーが新品の1/5と少ないこと
木材パルプから作られるセルロースファイバーの製造エネルギーの1/4
3化学物質なので元々あまり肯定的ではなかった私ですが、知り合いの化学物質過敏症の方たちから「普通のマットレスは匂いが強くてだめだけど、これを少し天日に干すだけで、マットレスに使える。よく眠れる。」と聞いて、それなら家の素材として使えると思いました。

ただ、これがどこでも正解というわけではなくて、家の造りや建っている場所の気候、使い方を基に、あれこれ作戦を考えるのが楽しいです。