中古の家を自分だけの好きな空間に。
中古の家に手を入れて、自分の好みに作り替えたい。
プロに直してもらったり、自分たちで手を動かしたりして、古い家が好きな空間になっていくのを楽しむ、そんなリノベーションを自ら体験中のレインファームのいとうあきこです。
よく「この壁のヒビってどう?」とか「床がぶよぶよってだめだよね?」とか聞かれることがあるのですが、そもそも何がアウトで何がセーフなのかわからない、というのが不安の原因のようです。
私たち自身が中古の昭和の家を手に入れたときに「ここをチェックしたよ」、という点がありますので、お役に立てればと思います。もちろん今お住まいの家のリフォームを考えている方も。
ただし、「失敗しない家選び」的な、教科書的なことは他のサイトでたくさんあると思いますので、あくまでもリノベをする上で、「私個人はこう思ってマス~。」というスタンスでお伝えしていきたいと思っています。
雨漏りがなければ、家はなんとかなる。
外壁にヒビ、部屋の中もヒビ、床も傾いてる・・。
目につきやすいので、不安になると思いますが、これはあまり心配しすぎなくてもよいことが大半。ヒビは補修できますし、床が波打っていても、その多くは床板が弱っているだけとか、床板の下にある角材(根太)が痛んでたりするといった、部分的なことが多いです。
そもそもインスペクションの基準でも、床の傾きは6/1000までは許容範囲。
3mくらい離れたところの床が18ミリ傾いていることになります。
ビー玉はもちろん転がります。(ビー玉って、真ん丸じゃないので、平らでも転がったりしますが)
すごく湿った土地とか、地盤沈下しやすいエリアでない限りは、部分的に床下を直せば済むことが多いです。
私が中古の家を下見したときに一番にチェックしたことは、水の染み跡。
木の家にとって、水が一番の敵です。木は乾いた状態なら何百年も強さを保ってくれるのですが、いつも湿っていたりすると、腐朽菌が木を腐らせてしまい、家を支えることができなくなってしまいます。
まず外から見て、軒裏にシミがあったり、2階の部屋の天井にシミがあれば、雨漏りの可能性ありです。ただし、水の染みた跡は必ずしも雨ではなくて、結露が原因のことも結構見受けます。
どちらの場合も、水の染みたような跡がないか見てみましょう。昼間でも強めの懐中電灯を持っていくと見つけやすいです。
外の軒裏にシミあり。 2階の天井には雨もり跡なし。
ウチも写真のように、外からみて雨漏りっぽいシミを見つけました。ただ、いつも雨漏りしていれば、もっとカビが生えたり、ボードが柔らかくなって釘から外れたりするので、日常的な雨漏りではないと考えました。また、屋根の角の部分は外気に触れやすい分、天井裏が冷えやすいので、結露で濡れた可能性も。リフォームの時にチェックすることにしました。
大丈夫な水染み跡とは
台風などでたまに雨が吹き込んだり、トイレから水漏れしたことがある、といった一時の水濡れ跡は、手で触れて湿っていなければ大丈夫です。いつも湿っているのが問題なので、触ってみたり、カビが生えていないかをチェック。
ウチの場合は、2階のトイレから水漏れがあったらしく、下の階の壁や柱に水染み跡が。
でも、その時だけの水濡れだったようで、壁も柱も乾燥していましたから、問題なし。
2階の屋根裏は、押入の天井板を押し上げて、全体を懐中電灯で照らしてチェック。
(古い家は押入の天井板を押し上げると開く箇所があります)
シミ跡なく、カビもなく、触っても乾いていたので、まずはひと安心。
屋根の種類にもよりますが、瓦の場合は多少吹き込んでも、瓦の隙間から水分が逃げて乾くので、ひどい状況にはなりにくいです。
これまで多くの中古住宅を調査しましたが、瓦屋根の家の屋根裏はほぼ無事でした。
寿命は50年と言われていますが、基本的に割れない限りは使えるので、ずれたりしているところを入居後に調整してもらうことにしました。瓦の手直しについてはコチラも参考にしてください。
中古の家の状態は、壁を剥がしたりしないとわからない部分が多いのですが、買う前や住んでいる状態で壁を壊すのは難しいですよね。
リノベーションして住むことを前提にしている場合は、まず水染み跡がないかを重点的に見るのがおすすめです。不動産屋さんが把握していることもあるので、「いつ頃、どこが雨漏りしたか」を聞いてみましょう。