オリンピックの足元で【埋立地のこと】

オリンピックをやるべきか、やらざるべきか、いろんな意見が出始めている。

オリンピック会場は埋立地も利用して競技が行われるとのこと。

そんな話を聞いているうちに今から20年以上前に見た東京湾の埋め立て地のことを思い出した。


この写真は1997年11月に見学した東京湾の中央防波堤埋め立て処分場。

ここで見た風景は、今でも強烈に心に残っている。

車輪だけで人の背ほどもある巨大ブルドーザーが、懸命にプラごみを踏み固めようとしているけれど、

車体がふわふわと浮き沈みを繰り返すだけ。まるでゴミの底なし沼にはまっているようだった。

よく見ると子供靴やお菓子の袋、ゴム手袋やポリ袋だった。

埋立地はプラごみだけでなく、ごみの焼却灰も運ばれてくる。

高さ3mのゴミの上に50㎝の土をかぶせる。

これをサンドイッチのように繰り返し、30mの高さになると聞いて、驚いた。

こんな危ないものが埋められた土地は、いったい何に使えるのだろう、と思っていた。

当時は想像もできなかったけれど、

調べてみるとこのエリアは埋め立てが終わっていて、

オリンピックのカヌーや馬術の競技会場になっていた。

有効利用できたね、よかったね、とは言えない。

この東京湾の埋め立て地は、今使っている「新海面埋め立て地」が最後で、

これが埋まれば、もう東京に埋める場所はなくなるのだそう。

最近ようやくマイバッグが一般的になってきたけれど、

レジで油断していると豆腐とかお肉のパックをポリ袋にいれてくれちゃうんですよね。

できれば量り売りとか通い瓶のような昔ながらのシステムが復活してほしい。