ゴミになる家・土に還る家3

埋め立てられるのは、リサイクルできない建築材料たちですが、
木材はリサイクルできるから問題ない、かと言えばそうでもありません。

秋田の山奥の最終処分場の帰り、秋田港近くの工場地帯へ行きました。
ここには、山のように積み上げられたベニヤ板や柱、梁などの無垢の木。
解体された古い家の廃材です。
ベルトコンベアーに載って、次々と粉々にされて、
すぐ横の工場の燃料に使われていました。

これら建築の廃木材には、シロアリ駆除剤、木材防腐剤が塗られていたり、
内部まで注入されているものが多いです。
また、ベニヤや集成材は接着剤で固めたものなので、
そのままチップにして燃やすと非常に危険な化学物質が、
制限なしで大気に出されることになります。

木材防腐剤は、CCA(クロム、銅、ヒ素)で処理されたり、
シロアリ駆除剤もクロルデン、クロルピリホスといった、
農薬と同じ成分の薬剤が使われていました。
今は、危険なため禁止された薬剤です。

無垢材で薬剤処理しなければ、安全な素材としてリサイクルされたり、
燃料になることができるのに、とても残念です。

この旅で実際に観てきたことは、まだ駆け出しだった私には、ほんとに衝撃でした。