シンプルで長く住める家

日本の家の寿命はせいぜい30年~40年くらい。
でもそれは戦後の家のことで、本当は日本の民家は築100年は当たり前、
400年の家もあるくらい、長持ちするものなのです。

何が違うのでしょうか?

今の家と古民家とは、基礎の作りや、木組み、屋根の作り方が違うのはもちろんなのですが
メンテナンスしやすいか、そして長く住める構造になっているかが、大きな違いだと思っています。

例えば、昔ながらの瓦屋根。とても耐久性があって、通気が取れているので下地も腐りにくい構造です。
もし雨漏りしても、傷んだ下地の板や割れた瓦を部分的に入れ替えるだけで済みました。
外した板は接着剤を使っていないので、そのまま燃やして薪風呂の燃料に使われ、灰も畑の栄養になっていきました。
割れた瓦も庭の土止めや塀に再利用されながら、自然に風化していきました。

今は、20年しか持たない石油由来の屋根材が主流です。
通気性が悪い構造のため、下地から傷んでいることが多く、古いものはアスベストも含んでいるため、体に悪く、環境も汚すことになります。
屋根の雨漏りが発端で、取り壊しや建て替えをすることも多く、今の家の寿命を縮めている原因の一つになっています。

独自調査していくうちに、こうして短い寿命で壊された家のごみが、東北の山合いにある最終処分場に運ばれ、谷を埋めていくのを目の当りにし、とてもショックを受けました。(詳しくは別記事に)

これから建てる家も、自然に負荷が少ない素材で作れば、それだけ土や空気を汚さずに自然に戻すことができます。リサイクルの工程もシンプルになりますので、将来の解体まで考えたトータルのコストは少なくて済みます。

また、家族構成が移り変わっても、木造の在来工法であれば、他の工法に比べると、壁や柱を移動しやすいため、建て替えることなく、今の暮らしに合った間取りにすることができます。

レインファームでは、長持ち&シンプルリサイクルの素材を選び、将来の家族構成の変化も考えた骨組みの設計を心がけています。