体にいい家

自然素材というカタログをそのまま鵜呑みにすると間違った選択をすることがあります。
無添加と謳っているある漆喰メーカーの製品を調べたところ、仕入れ先の原料メーカーの段階で添加物を入れていることがわかりました。ところが漆喰メーカーはそのことを把握していませんでした。原料メーカーも特に隠していたわけでもなく、当たり前に使いやすいように添加物を入れていたのでした。
こうした調査をするには、建築の知識とは別に、ある程度有機化学の初歩的なことや素材の製造方法を知っておく必要があります。

そもそもこうした調査をするようになったのは、アレルギーやアトピー、化学物質過敏症の方のための設計をするためには必要だったからですが、調べるほどに、あらゆる建築材料の中に、人工的に作られた化学物質が見えない形で含まれるようになったことがわかりました。1つ1つの材料に含まれる化学物質は規制の対象にならない程度の量で人体に影響のない範囲と言われるのですが、何千種類もの素材が集まる「家」になったときの健康リスクはまだ正しく検証されていません。

シックハウス問題が騒がれ、法律ができたので、今では解決済みのように言われていますが、数万種類の化学物質のうち、数種類の物質について規制がされただけで、終わってしまいました。

特に最近、高性能な住宅の中には、高気密高断熱にすることで省エネ性能を出すために、以前より格段に室内が密閉状態になっています。そんな室内で使われる壁紙や床板には、たくさんの接着剤が使われているわけで、これまで以上に暴露されるリスクが高まっていくと懸念しています。
レインファームの「体にいい家」は、気密が高くなっても、より安全な素材と接着剤を選ぶことで、省エネとの健康の両立を目指します。